青色申告とか

そもそも「家事按分」って何ですか??

2022/05/25

個人事業主が車を購入したときに仕訳入力で使う勘定科目IT系個人事業主が経費の仕訳入力で使う借方勘定科目まとめなど勘定科目の説明時になんどか出てきた「家事按分」という単語。 仕訳の話になるとちょくちょく出てくる単語です。 個人事業主になって初めて聞く単語なので、そもそも「家事按分」って何?という方もいるかと思います。(自分も最初はそうでした)

「家事按分」って何??

家で仕事をしている個人事業主の場合、「生活費」と「事業費」がごちゃ混ぜとなっているかと思います。
主に家賃、光熱費、通信費がごちゃ混ぜになっている経費にあたります。
ごちゃ混ぜになっているそれぞれの経費において、「生活費」と「事業費」を分けることを「家事按分」といいます。
個人事業主はいろいろ経費にできますが、経費としていいのは「事業費」だけなので混在している場合はちゃんとわけて経費にしましょう、ということです。
「生活費」と「事業費」の按分比率に決まりはなく、それぞれの項目で実際にどれだけの比率で仕事用としてつかっているかを各自で決める必要があります。

例:家賃の家事按分

家賃を按分する場合、仕事で使用している面積だけを経費にできます。

・2LDK、60㎡のマンションを10万円で借りている
・1部屋10畳18㎡を仕事部屋として使っている

上記のようなマンションを借りている場合、18÷60=0.3となり30%が仕事で使用している分の家賃として経費にできます。
毎月3万円分が経費として仕訳入力できるということになります。

例:電気代の家事按分

電気代も経費にできますが、ざっくり下記のどちらかのパターンで按分することになります。

・作業時間や日数の比率から計算する。
・コンセントの数から計算する。

時間から計算する例
休みなく1日12時間働き6時間睡眠の場合、24-6=18時間は電気を使用しているとします。
18時間のうち12時間分が仕事で電気を使っているとなり、約67%が按分比率となります。

コンセント数から計算する例
家にコンセントが10口あり、仕事部屋に5口あった場合、50%が按分比率となります。

例:通信費の家事按分

インターネットなどの通信費、携帯電話の代金は日数か時間で計算します。
例えば週5日で仕事をしていてネットを使用している場合、5÷7=約0.7で按分率は70%となります。



他にもガソリン代も走行距離や使用日数で按分比率を決めて経費化できたりと、「生活費」と「事業費」が混在するものは全て家事按分して経費化します。
MFクラウド等のサービスを使うと勘定科目ごとに家事按分の設定ができますので、毎回計算する必要はなくなります。

まとめ

按分比率は各自が決めることができます。ですが税務調査が入りツッコまれたときにちゃんと説明できる比率となってるかどうかが問題となります。
50%だろうが90%だろうが、税務署に明確な説明ができればいいのです。
後できっちり根拠を説明できるように、家事按分したものは摘要やメモ等で按分比率の根拠を記載しておくことをおすすめします。