青色申告とか

個人事業主が一番多く使う勘定科目「消耗品費」と似たような勘定科目「雑費」

2022/07/07

個人事業主が仕訳入力してて一番多く使う勘定科目は「消耗品費」かと思います。それと似たような性質の勘定科目で「雑費」があります。「雑費」は何にでも使える万能な勘定科目のように思われるかもしれませんが多用するのは危険です。

「消耗品費」とは

IT系個人事業主が経費の仕訳入力で使う借方勘定科目まとめでも説明していますが、「使用可能期間が1年未満」もしくは「取得価額が10万円未満」のあらゆるものが消耗品費の対象となります。

・文房具や切手等の事務用品
・トイレットペーパー等の日用品
・Adobe CCやMicrosoft 365 Personal等のソフトウエア(サブスク含む)
・10万円未満のパソコン等の工具機器備品

パソコンやソフトウェア等、同じものでも金額により「消耗品費」になったり「固定資産」になったりします。
「これが消耗品費です」という明確なルールがないため迷いますが、10万円を超えても使用可能期間が1年未満のトイレットペーパーがあったとしたら、それは「消耗品費」です。

「雑費」とは

「消耗品費」よりもさらに迷うのが「雑費」です。他に当てはまる勘定科目がない少額の費用、事業上発生した一時的な費用などは雑費となります。

・銀行の振込手数料
・NHK受信料
・事業用クレジットカードの年会費
・引っ越し費用
・粗大ごみを処分したときの費用

「雑費」も「消耗品費」同様に明確なルールがありません。基本的には年に1、2回のみ発生する少額(万を超えない数千円程度)のものだけを雑費とします。
何故明確なルールがないのに金額を気にしなければならないのか?確定申告時に雑費が多い場合、確実に税務署から質問されることになります。(あまりにもひどい場合税務調査がきます。)
頻度が多く発生し年間の金額も大きくなる場合は新しく勘定科目を作る方が望ましいとされています。
出来るだけ「雑費」は使わないようにしましょう。

「雑費」を減らすには

なるべく目立たないようにするためには「雑費」を減らす必要があります。
先の例で記載した「銀行の振込手数料」「NHK受信料」を例にすると

・銀行の振込手数料:支払手数料
・NHK受信料:通信費

というように、他の勘定科目で処理できるものは正しく処理していきます。
引っ越し費用も内容により細かく該当する勘定科目があります。

まとめ

慣れないうちは「消耗品費」に該当しそうにないものは何でも「雑費」にしてしまいがちですが、かなり危険です。自分の身を守るためにも正しく仕訳し「雑費」は使わないようにしましょう。